こんにちは。
飛騨牛をメインに取り扱う食肉のプロ集団養老ミートです。
今回は、10月から販売を開始した養老ミートオリジナルブランド「養老ハーブ牛」についてご紹介します。
語り手はよっち専務こと、専務の田中です。
牛たちを夏バテから救うハーブの力
10ヶ月ほど前から、自社牧場や指定牧場の牛たちの餌に、ハーブを添加し始めました。
きっかけは「フェヌグリーク」というハーブとの出会いです。
フェヌグリークは滋養強壮、血糖値の調整、ホルモン強化の効果が期待できると言われるハーブ。僕自身もサプリでその効果を実感していたところ、牛の餌としても使用できると知り、導入を決めました。
野菜と違って牛肉には旬が無いと思われがちですが、夏場に餌を食べなくなったことで痩せたり、サシが入りにくくなるなど、一年を通して見ると品質のムラは起こり得ます。夏バテしたあとに屠畜された牛は脂が少なかったり、質が落ちてしまうことがあるんです。
フェヌグリークを摂取することで牛が夏でも食欲が落ちず健康を維持できるようになれば、我々はいつでも変わらず高品質な牛肉を提供できると考えました。
今年はフェヌグリークを食べさせてから初めての夏を迎えたのですが、その効果を感じています。 フェヌグリークはメープルシロップやキャラメルに似た、独特のスパイシーな香りがします。
人間でも、そのおかげで食欲が増したり、やる気がなくなるのを防ぐ効果が期待できるのですが、牛たちも同じように食欲をそそられたようです。
慣れない味なのではじめは心配でしたが、問題なく食べてくれました。牛の状態やタイミングを見ながら、その時々に合わせた量を与えています。
何を食べ、誰に育てられたのか。明言できることがお客様への誠意
自社牧場で育て、出荷する自社完結の仕組みは養老ミートの強みですが、一方で、第三者から内側が見えにくい面があるかもしれません。
今回のオリジナルブランド牛は、その点を解決したい気持ちもあり、どんな牛のお肉なのかを明確に定義付けました。 「養老ハーブ牛」と名乗れるのは、指定したハーブを添加していることはもちろん、自社牧場以外では指定牧場の契約を結んだところから仕入れた牛だけ。
さらに日本ハーブ牛協会の認定も受けています。 飛騨牛が黒毛和牛であるのに対し、「養老ハーブ牛」は和牛とホルスタインのミックスである「交雑牛」です。
交雑牛は和牛の美味しさと、大きく成長する国産牛の良い所を引き出したハイブリットで、高い品質を担保しながら黒毛和牛よりもお値打ちに提供できる“良いとこ取り”が魅力。 業界用語で「喰い込んだ」と呼ばれるまでしっかり育った、交雑牛であること、指定の牧場で、指定のハーブを与えていること。
このすべてをクリアした牛だけを「養老ハーブ牛」としました。
わかりやすく、手に取りやすい。幅広く愛される「養老ハーブ牛」へ
メインビジュアルの牛がくわえているのはフェヌグリークの葉。クラフトと緑の組み合わせが親しみやすさを感じさせてくれるデザインです。
今までのお肉のパッケージにはなかったような、自然な雰囲気と馴染みやすさは、僕らの想いを汲んでくれたデザイナーさんのこだわりで、高級感を重視した飛騨牛との違いも表現しています。
深いワインレッドの赤身が特徴の養老ハーブ牛は、味わいの面でも飛騨牛とは異なります。脂身が少なくあっさりしているため、どんな料理にでも取り入れやすいお肉です。用途に合わせて使い分けていただくのが理想です。
養老ミートは飛騨牛に強い会社ですが、飛騨牛は値段が高く、誰でもいつでも買えるとは言い難い部分があります。
「養老ハーブ牛」は手の届く価格でありながら、質の高いお肉を提供できるので、飛騨牛に並ぶ看板商品としてお客様の新たな選択肢に育てていきたいですね。